コロナウイルスの影響をトロント現地からお伝えします

研究室での実験

3月16日のトルドー首相の記者会見の中で、カナダ市民・永住権保持者・アメリカ市民以外の入国禁止の措置が取られることとなりました。留学生の方も例外ではなく、3月18日からはカナダへの入国ができなくなりますので、渡航の予定があった方は渡航延期の手続きをしてください。

※以下の情報は3月9日現在のものです。最新情報は【最新版】カナダのコロナウイルス関連情報まとめをご確認ください。

カナダの感染者の数

日本では感染者の増加を告げる報道が連日されていますが、カナダでは今のところ大きな混乱はありません
カナダの感染者の数を見てみましょう。
https://www.canada.ca/en/public-health/services/diseases/2019-novel-coronavirus-infection.html

3月9日の時点でトロントのあるオンタリオ州のコロナウイルス陽性患者は36名となっています。
残念ながら3月8日にバンクーバーのあるBC州で持病のある80代の方が1名亡くなられてしまい、カナダで初めてコロナウイルスが原因の死亡者が出てしまいました。
ただカナダでは「病院やコンサート会場などで患者と接触したことによる二次感染」など重大な被害は確認されていません。(オンタリオ州の患者は、全員中国・エジプト・イランへの渡航歴のある方かその家族です)

3月10日時点でのコロナウイルス感染者

カナダ公衆衛生省(The Public Health Agency of Canada: PHAC)もカナダでコロナウイルスにかかる可能性は低いと発表しています。

トロントの現状

空港の様子

トロントピアソン空港の自動化入国ゲート

入国禁止措置などはなく、入国審査やビザ発行の際に熱はあるかなど体調を聞く質問が増えたなどの報告はありません
対面ではなく、キオスク(入国手続きの機械)で入国手続きをする方は、『過去14日以内に中国湖北省に行ったか』聞かれる項目に回答するようになっています。

街の様子

街でも大きな変化はないです。万が一に備えて、ドラッグストアでは除菌用品(ハンドサニタイザー)が品薄になっていますが、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの特定のアイテムの買い占めは起こっていません
(カナダではマスクをする習慣が無いので、マスクはそもそもあまり販売されていません。)
ショッピングモールやスーパーなども普段通り賑わっており、コロナウイルスの影響で中止になったイベント等もありません。

語学学校の様子

特定の国籍の生徒の入学禁止措置もありません。語学学校をはじめ、公立の学校(小学校、中学校など)でも通常通り授業が行われています

差別があるか

公共の場でアジア人(日本人)だから」という理由で、暴力を受けたり、差別的な発言をされたという話も聞きません。語学学校やホームステイ先などでは「あなたの日本の家族は大丈夫?」と言った質問をされることはありますが、日本出身だという理由で、クラスメイトやホストから距離をおかれるということもありません。
ただ、トロントの人も敏感にはなっているので、変な誤解を与えないために、この後説明する注意事項を覚えておくといいでしょう。

トロントで注意すること

トロントでのコロナウイルスの影響は、上記の通り『ほとんど影響がない』という状況ですが、これから渡航する方も現在滞在中の方も以下のことに気をつけましょう。

くしゃみの仕方

咳をする女性のイラスト

日本では「くしゃみをする時は、手で口を覆って菌が飛ばないように」という風に教えられましたよね。
実はこの方法、カナダをはじめ海外ではNG。菌の付着した手で、手すりやつり革などに触れると、菌を広げてしまうため、カナダでは『やってはいけない例』として習います。
ベストなのは、ハンカチやティッシュで口を覆うこと。もしくは上記のイラストのように、腕で口を覆ってくしゃみをしましょう。

トロントではコロナウイルスの感染者数は少ないですが、ニュースで皆敏感になっているので、地下鉄などで日本式のくしゃみ(手で覆うスタイル)をすると白い目で見られます。欧米スタイルのくしゃみをするよう気をつけましょう。

マスクについて

トロントではマスクをしている人は今でもほとんど見かけません。
そもそも病気の時は仕事や学校を休んで自宅で療養というのが基本です。なのでマスクをしていると「感染症にかかっているから、マスクをしているのかな?」と重症な人だと思われる可能性があります

これから渡航する方は、空港や機内などの密閉された空間、人の多い場所や乾燥している場所ではマスクを着用し、トロントに到着した後は様子を見ながら外してくださいね。
特にホームステイ先、語学学校など初対面の人にマスク姿で挨拶すると余計な心配をさせてしまうかもしれません。

コロナウイルス感染の疑いがある方

カナダ公衆衛生省のサイトでは、コロナウイルスに感染した場合、以下の症状が出ると発表されています。

・発熱
・咳
・呼吸のしにくさ

カナダ渡航後14日以内にこのような症状が出た場合は、ホストファミリーやハウスメイトとの接触は避け、自室にから出ないようにしてください。またPublic Health Authority(オンタリオ州内の場合は1-866-797-0000)に連絡し、指示を仰いでください。緊急連絡先の詳細はカナダ政府のサイトから確認できます。

関連リンク

カナダ政府のコロナウイルス関連ページ(英語):
https://www.canada.ca/en/public-health/services/diseases/2019-novel-coronavirus-infection.html

外務省-日本人に対する各国の入国制限(日本語):
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html

在トロント 日本総領事館(日本語):
https://www.toronto.ca.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
※新着情報からコロナウイルス関連のニュースを見ることができます

まとめ

幸いにも、カナダでのコロナウイルス被害は大きくなく、今のところ普段と変わらない生活ができています
思い込みで心配をするのではなく、正確な情報を基にして留学計画を立てていきましょう。また、最新情報が入りましたら更新をしていく予定です。

著者紹介

山崎 香奈恵
山崎 香奈恵主婦兼フリーランスの翻訳家
日本の外資系商社で勤務している時にカナダ人の夫と知り合い、結婚を機に渡加。カナダでは語学学校のカウンセラーやビザ専門の弁護士事務所でアシスタントとして働き、困っている人をサポートする仕事にやりがいを感じる。
現在は子育てに専念するため主婦となるが、“留学等でカナダに来る方が困らないよう、現地発信ならではの『正しい情報』を届けたい”との思いからTorontripに寄稿を決意。趣味は読書(無名の作家さんを発掘して、翻訳版を日本に紹介するのが夢です)